お知らせ
新たにガラスフィルムレビューのまとめ記事を制作しました。
iPhoneの天敵といえばやはりガラスディスプレイの損傷であろう。2020年に発売された iPhone12シリーズからはコーニング社との共同開発で生まれた「Ceramic Shield」強化ガラスが採用されて耐久性自体は高くなった。が、しかし割れに強くなったのであって傷に強くなったわけではなかった。
ということで今回はそんな傷に弱いガラスディスプレイを保護するためのガラスフィルムの中からAmazon人気上位のものとしてお馴染みの「NIMASO」というメーカーのガラスフィルムと新興ブランド「日丸素材」のフィルムの2つを比較検証してみる。
NIMASOとは
NIMASOとは2017年に設立された紅松株式会社のコアブランドに属す存在で、「誠心誠意」をモットーに展開されているスマートデバイス、その周辺アクセサリーを販売しているブランドである。
キャッチコピーは「FOCUS MORE ENJOY MORE(「より楽しいをより中心に」的な意味か?)」。
主に「Amazon」「楽天市場」「Yahoo ショッピング」「Qoo10」に商品展開しており、値段の安さと高水準の品質に定評がり、 iPhone用ガラスフィルムはAmazon's Choiceにも選抜されている。
日丸素材について
日丸素材は2020年9月16日にAppleから発表された「iPad Air 第4世代」に合わせて新規で立ち上げられたNIMASOの新興ブランドで、通常のNIMASOブランドと比べてより高級志向を重視した立ち位置となっている。
Amazon専用で作られたブランドであるため上記ブランドでの販売がAmazonマーケットプレイスなのに対してこちらはAmazon直販となっている。
おそらくブランド名は「NI chi MA ru SO zai」ということと思われる。
各ガラスフィルムの特徴
まずは商品ページなどからわかるデータを表にまとめる。
フィルム自体の重量は全く同じ(多少の誤差は考慮しないものとする)。どちらにも飛散防止、耐衝撃、耐指紋付着などの普通はガラスフィルムが対応しているような機能はしっかりと抑えてきている。
逆に違いは使用しているガラスのみで日丸素材で採用されている「Dragontrailガラス」は通常のガラスと比較して強度、耐傷性、質感の全てにおいて優れているとされている。
日丸素材のAmazonページ上でのメーカーの項目は中国のサプライヤーの名義。
実際につかってみて
開封
それでは実際に使ってみる前にまずはNIMASOの方を開封。
パッケージは黒を基調に金色でロゴとキャッチコピーが書かれているだけのシンプルな仕様。そしてパッケージだけでも質感が高い。
パッケージを開けると取り付け用ガイド枠、ガラスフィルム2枚、ラブレター封筒が入っておりその中には貼り付け用クリーニングキット2セットが封入されている。
今回は黒縁ありのガラスフィルムを購入した。
続いて日丸素材。箱の時点でもうすでに通常のNIMASOフィルムの質感とは別格。
本型ではなくなんと横にスライドして開ける仕様。もうギッチギチにサイズ調整されている。
中身の構成は基本的に同じ。
キットの中もアルコールシートのパッケージカラーが違うだけ。
ガラスフィルム本体は丁重に二重構造で梱包されている。
貼り付け
まずは iPhoneをケースから外して画面を拭き拭き。
次に乾拭きをしてしっかりと水気を取る。
取り付けガイド枠を装着する。
埃取りシールで適当に埃を吸着したらすぐにフィルムを貼り付ける。
よほど上手くない限りはガイド枠にガラスフィルム本体が若干干渉して部分的に浮いた状態で止まる。
貼りおわり。だいぶ余白があるためケースと干渉することはほぼない。
使用した感想
NIMASO
- 触り心地は開けたてホヤホヤのAndroidスマホみたいにツルツルすべすべで気持ちいい。
- 透明度に関しては特段問題はなし。
- 黒縁が表示領域に干渉している様子はなし。
- 縁は曲面加工がされているため画面端からのスワイプでの違和感はあまり感じない。
- 上記の点からゲームも含めて様々な局面で安心して使えると言える。
日丸素材
- iPhoneのディスプレイガラスほどではないが、触り心地は結構摩擦感を感じる。丁度NIMASOブランドのものと中間くらいの感覚。
- こちらも透明度に関しては問題はない。プラシーボ効果レベルで若干NIMASOよりも透明な気がする程度。
- 当然黒縁は干渉しない。
- 縁が曲面加工されている点も同様
- この点からあまり某パズルなんたらのようなゲームには向かない。よくグリップすることによる正確なタッチがしたい人向け。
これは全ての画面保護フィルムに言えることだが、画面に貼り付けることで若干画面のタッチ感度が鈍くなる。これにより特に画面にケーブルが接触することで発生する誤操作の発生率を減らすことができる。
この点と保護能力を考慮して暑さ等も考えてフィルム選択をしてみるのも面白いだろう。
耐久テスト
刃物での耐傷試験
まずはガラスフィルムレビューで欠かせないテストとしてお馴染みのカッターナイフでゴシゴシするテストを行う。動画内左側がNIMASO、右側が日丸素材のガラスフィルムである。
結果はどちらもかすり傷すらつかなかった。(テスト前に触ってついた皮脂にカッターをなぞった跡がついただけ)が、NIMASOのものの方が引っかかる感覚があったのに対して日丸素材の方はしっかりと刃を弾いている感触がした。
目付け試験
次は「目付け」というドリルでものに穴を開ける際にドリルビット(ドリルの刃の部分)が途中で穴を開けたい場所からずれてしまうことを防ぐために、あらかじめ土台(窪み)を作るための道具を使ってピンポイントに衝撃を与えてみる。(一体何をやっているんだ…)今回も左がNIMASO、右が日丸素材。
見えすぎた結果だが当然二つ共に力を加えていく途中で割れてしまった。(もったいない…)
どちらも割れたとはいえ日丸素材の方がより被害が大きい。破片の飛び散り等も考慮すると耐衝撃性と飛散防止加工ではNIMASOの方に軍配が上がった。
まとめ
今回Amazonで売っている2種類のガラスフィルムの比較を行なってきたが、総評としては「どちらも高クオリティでほぼ差はないが、400円分の値段なりの違いはあるのかな」といったところだ。
個人的には大抵のユーザーならより万能に使いやすいNIMASOの方で良いと思うが、もしタップ精度とかをいちいち機にするシビアなユーザーだとすれば間違いなく日丸素材を選ぶと後悔は少ないだろう。