最近スマホ高いですよね。
過去2回にわたって『スマホを快適に使いたいと思っている方』向けにやらない方がいいこととその理由を伝えてきた。
と言うことで今回は『今はもう使ってないスマホを売り渋っているとどうなるのか』と、『売ることを考える上で意識したいこと』、『高く売りためのコツ』を紹介していく。
こちらの話の補足のような内容になるが、私はiPhoneXを購入後に前まで使っていたiPhone6を手放すことはなかった。
「性能低いけどまだ使える。」
と思いサブ機として使おうと思っていたからである。
そのためにわざわざバッテリー交換までしたわけだが、その後充電してからは結局そのまま放置してしまった。
【売り渋り】サポート期間
そうして1年くらいさらに放置した時のこと。iOS12betaを試してみようと、久しぶりにタンスの奥から取り出してみるとバッテリーが膨張していた。(所詮激安交換バッテリー)
そしてほとんど使うことのなかった交換済みバッテリーを取り外して2度目のバッテリー交換を行い、再度蘇生を試みた。
その後念願のiOS12betaを導入するのだが、結局適当に使ってからすぐに飽きて特に定着せずにまたしてもお蔵入りさせてしまった。
【売り渋り】ネタ
そうしてさらに1年後、iPhone6のサポートは遂に終了しiOS13へのアップデートが行われなかった。
その後はしばらく縛りプレイとしてメイン機として使う、脱獄してみるなどのネタ機として扱う以外には使う用途は無くなった。
もうこの時点でのiPhone6の売却相場なんてせいぜい数千円程度。その上サポート終了と相まって売ったところで買う人が現れることはほぼない。
つまりゴミになったのである。
【売る時のポイント】高く売りたい
上記の経験により古い使う予定のない機種はよほどの理由でもない限り売ったほうが良いことを理解したため、2020年8月中旬にiPhone12までのつなぎとして購入したiPhone11 Pro MaxをiPhone12 Proを入手後ただちに売りに出した。
「たった2ヶ月しか使ってないから絶対に高く売れる」
とワクワクしながら購入者が来るのを待っていた。
【売る時のポイント】大事に使う
iPhone11 Pro Maxを買ってからはすぐに、傷がついて商品価値が下がらないようにケースとガラスフィルムを購入した。
付属の充電器、充電ケーブル、イヤホンにも一切手も触れずに新品という付加価値を守った。
充電方法にも徹底的に気を使って、できる限りバッテリーの経年劣化の発生を緩やかにするための努力すらした。
全ては高値で売るために…
箱こそ開封時に若干の傷をつけてしまってはいたが、スマホ本体にダメージがあるわけでもないためあんまり気にする点ではないだろう…
【売る時のポイント】実際に売った結果…
そうして売り出してから1ヶ月半が経過して、ようやく取引が成立した。手取り収益は7万円程度…予想よりもずっと安い金額。こんなはずじゃあ…
iPhone12 Proの購入費用は11万7千円くらい。この収益を合わせると実質負担金は4.7万円程度である。
有効なアプローチをする機会があったのに欲が働いてその機会も逃していた。それさえやっていれば+1万円くらいは手取りが増えていた。
つまり、
売り方のアプローチを完全に間違えたのであった。
ここからは特にスマホを売るときに心掛けていた方が良い要所を紹介していく。
【中古市場の仕組み】商品階級
よく中古市場に物を出品する際に初心者が誤解する点として
「状態が良ければ高く売れる」
というものがある。(まぁ、間違ってはいないが…)
この点を理解するには中古市場における商品が割り振られる階級のことを知る必要がある。基本的な商品階級は、
※上からより階級の高いもの
- 未開封品・・・一切の傷が無い+開封した痕跡が全く無い品
- 未使用品、美品・・・付属品完備+本体と付属品全てに一切の傷が存在しない品
- 中古品・・・上記2つに当てはまらない、通常使用可能な品
- ジャンク品・・・使用不可能または通常使用に支障をきたしている品。著しく破損、欠損箇所がある品(スマホ側面のつぶれは通常使用に支障をきたさないためこれに含まれない)
ここで気をつけるべき点は『未使用品、美品』と『中古品』の線引きである。
先ほど紹介したiPhone11 Pro Max売却の話を例に説明すると、
・iPhone11 Pro Maxを買ってからすぐに、傷がついて商品価値が下がらないようにケースとガラスフィルムを購入した。
・付属の充電器、充電ケーブル、イヤホンにも一切手も触れずに新品という付加価値を守ってきた。
・充電方法にも徹底的に気を使ってできる限りバッテリーの経年劣化の発生を緩やかにするための努力すらした。
・箱こそ開封時に若干の傷をつけてしまってはいたが、スマホ本体にダメージがあるわけでもないためあんまり気にする点ではないだろう…
ここで注目する点は4番目の項目。箱に傷が存在しているということである。
もうお分かりだろう。この時点でどんなにスマホ本体を大切にしようと、付属品の未使用を保とうが『中古品』という階級に決定されてしまうのである。
HAR○OFFだろうがメルカリだろうが基本的に各階級ごとに最大価格が暗黙の了解で決まっているため、その中で値段を設定しなければいけないのである。(でないと売れない)
【中古市場の仕組み】顧客の気持ち、売り手の願望
特にメルカリなどのフリマアプリで見られる光景だが、ある商品を売るのに対して売り手個人で付属品(おまけ)を追加して付加価値をあげようとしている商品がある。
大概その手の品はその商品の状態から推測される価格相場からは割高の値段で売られており、本体とそのおまけの値段を説明欄に書くことで、
「この全部を新品で買うとこんなに高いのに、これを買えばこんなにお得。」
という売り文句で商品価値に説得力を持たせている。
確かにお得ではあるのだが、
それ、売り手であるあなたの意見ですよね?
この手の商品をお得だと思って購入する層も一定数いることは事実だが、基本的に中古市場を彷徨いている仮想客は、
より安く、目的の品”だけ”が欲しいのである。
つまり基本的にここで説明した手法での販売は相手にされないことが多く、さらには他の商品に買い手が流れてしまう。
ちなみにこのおまけをつけて値段を釣り上げる売り方のことを世間では、
抱き合わせ商法
と呼ぶ。
中古市場の常ではあるが、当然売りに出した商品の価格レートは日を追うごとに確実に低下する。その間に商品自体の経年劣化の進行と、後継機が確実に普及することが原因である。
当たり前のことだが、
「過去に似た状態のものがこの値段で売れてるんだから、自分のも同じくらいで売れるに違いない。」
という理論は通じないのである。
特にハイエンドスマホや廃盤になったiPhoneシリーズ、最低ストレージのインフレが発生した年にこの傾向は顕著に現れる。
高く売る方法
そしていよいよHGC流の中古スマホを高く売る方法を紹介していく。(中古量販店で売却する場合に必要な項目には*マークをつけている)
【売る前】絶対に傷つけない*
はっきり言ってこれは諦めても良い。
結局より高く売ろうと思っているのならば、化粧箱+ケーブル帯含めた付属品と本体の全てに一切のダメージを与えないように使うしかない。無理だよ!
結局は商品階級によって値段が大きく変動するのだ。
【売るとき】商品写真は綺麗に明るく、枚数はたくさん
インターネットショッピングでの中古品購入は商品の状態を『説明文』と『実物写真』で判断するしかない。
もちろん買い手は売り手の知り合いではないため、信頼関係なんてものはそこには存在しない。さらにはインターネットから引っ張ってきた画像を商品写真に使った品と出品者を説明文だけで信用してくれるはずがない。
やはり自分自身で出品する品を撮影した写真を使うことで、ある程度の信用を獲得することができるのである。
そこで意識したいのは商品画像を綺麗に撮影することと、要点(特に傷がある部分)がより理解できるように多めに撮影することである。
綺麗に撮影することでその商品の細部がよく見えるようになり、明るく撮影することでよりその商品の見栄えが良く見えるようになり好印象につながる。(ただし明るすぎに注意。逆に怪しまれる。)
【売るとき】説明文はわかりやすく
説明文ももちろん商品状態を理解する上で、出品者を信用する上で重要な材料となる。そのためわかりやすい文章で書くことを心がけよう。(嘘はもちろんNG。評価で詐欺られたなんて書かれたら信用はガタ落ち)
わかりやすい文章で書くことによって、買い手に売り手に対する好印象を与えることができる。
また、より簡潔に書くことによって
「この出品者めんどくさそうだから他をあたろう。」
と思われにくくなるだろう。(ただし度が過ぎて適当な文章にならないように。)
【売り出し中】値下げ交渉は相手にしない
よくフリマアプリにて、
「コメント失礼致します。 こちら購入希望なのですがお値下げ等可能でしょうか」
というコメント、所謂値下げ交渉をしてくるユーザーがいる。
この手のユーザーはわざわざいろんな出品者のところに赴いて等コメントを書いているわけだが、『自分さえ良ければそれでいい』と思っている所詮モンスターカスタマーである可能性が高い。
わざわざ相手にして実際に買ってもらっても、よくトラブルを起こされる上に、多少の不満点に激怒されて低評価をつけてくる(信用に関わる点だから余計に鬱陶しい。)。
正直出品者としての自分の心だけがすり減ってしまう。基本的に無視しよう。
(そもそも一般的な中古量販店で値下げ交渉したら『恐喝罪』に該当する可能性がある。「販売元が個人なら訴えられないから大丈夫」ということなのか?)
ただし値段指定してきている場合は、一旦売り出し中の商品の市場価格相場を確認してこよう。わざわざ「お前の商品だけ市場価格より高いけど、どうなってるの?」と教えにきてくれる親切?なユーザーもいるのだ。
【売り出し中】専売要求、取り置きには応じない
「〇〇日後にこちらの商品を買いたいので取り置きできますか?」
「専用で出品してもらえませんか?」
と聞いてくるユーザーも多数いる。これも基本的に無視して良い。
一見確実に売れるというメリットばかり目についてしまうが、この手の客層もまた取引トラブルの原因になる。(私の経験上、専売と取り置きを要求された取引でのトラブル発生率は100%である)
そして取り置きして待っている間にも着実に商品価値は低下してしまう、さらに常に横取りというさらなるトラブルに遭遇するリスクがつきまとう。
また、取り置き、専売希望ユーザーは
「もうこの商品は自分のものだから何を言っても大丈夫。」
という心理に陥りがちなため、強気な値下げ交渉で駄々をこねてくることも多い。
【売り出し中】謎の報告コメ、質問コメもちろん無視
長期にわたる売り出し中は、
「他で専売が成立したのでやっぱり買うのやめます。」
「誰も買ってくれないみたいですけど私に〇〇円で売ってくれませんか?」
というコメントがしばしば寄せられる。
この手のコメントを送ってくる層はもちろんクレーマー気質な可能性が高い。無視に徹するに越したことはないだろう。
「商品の状態を詳しく教えてください。」
というコメントに関しても、そもそも説明文に書いてあることなのでわざわざ対応に時間を作る必要はない。
【戦略】送料込みで販売
ほとんどのネットでの商品取引の場では送料を『送料込み(出品者負担)』『着払い(購入者負担)』の二つから選択できる。
はっきり言って着払いを選択するメリットは無い。
なぜなら多くの場合、サービス業者側が提供している送料出品者負担を前提とした配送サービスの方が送料が安く設定されているからである。(場合によっては半額以下)
おまけに着払いの場合は発送側と輸送先の距離が増えるほど、輸送先が特殊な地域(島など)なほど送料が一気に跳ね上がる。
このため
「送料込みで値段設定する」
「着払いで市場価格よりも安くする」
のとでは圧倒的に前者の方が売れやすくなるのである。
【戦略】現在の市場価格の最低価格で販売する
基本的に後述の方法とは選択制。現在の市場価格における最低価格と同額、またはそれよりさらに安く設定することで即決を狙う方法。
前にも述べた通り、中古市場は売りに出す期間が長くなるほどその商品の価値が確実に低下し続ける。
そこで現在の市場価値の最低価格にこれから出品する商品を設定し即決を狙うことで、確実に現在の最低価格分の収益を上げることができるのがこの方法である。
ただしこの方法は、買い手を気を引くほどの価格で提供できない限りは全く意味をなさない。+過度に安くすることで一人だけ安売り損結果が起こることがあるので注意。
【戦略】ちょっと高めに設定して徐々に値下げしていく
基本的に前述の方法とは選択制。最初に市場価格に対してちょっと高めに設定してわんちゃん大儲けを狙い、そこから徐々に値下げをすることで高く売るチャンスを見極めていくという方法。
これは一般的な中古量販店でも行われている由緒正しい方法でもある。より高い利益を手に入れられるチャンスを作りつつ、堅実に売り続けることで多数の仮想客から信用を得ることができる。(主にいいねがたくさん集まることで)
その反面、販売期間が長くなれば長くなるほど、『売りに出す期間が長くなるほどその商品の価値が確実に低下し続ける』という理のもと、結果的に「売り出し早々即決しておけばもっと高く売れたのに…」という事態になることがある。
まとめ
ということで今回は使っていないスマホを売らずに取っておくとどうなるのか、売るときの注意ポイントと高く売るコツを紹介してきた。
※そして今回で【 スマホライフ 】 快適に使うために覚えたいタブーシリーズも完結である。
要点はズバリ、
スマホはゴミになる前に売った方がお得
綺麗に使ったからと言って高く売れるという過信は禁物
工夫と状況判断次第で高く売れる
である。