つい先日の2021年4月30日にAppleから発売されたAirTag。もうすでに入手している方も少なくないだろう。
しかし実際に運用してみると、「こんなはずじゃなかった。」と思うこともあるのでは?
ということで今回はAirTagのライバル製品であるTileを入手したのでレビュー、そしてAirTagとの比較を行っていく。
AirTagレビューはこちら↓↓↓
Tileとは
まず初めにTileについて簡単に説明する。
TileはBluetoothを用いた紛失物検出タグの一種である。
あらかじめTileの会員に登録していれば購入してきたTileシリーズの製品をアカウント情報と紐つけすることが可能で、これを元に専用アプリを用いて紛失物の探索を支援することができるツールである。
Tileには現在(2021年 5月時点)『Tile Mate』、『Tile Pro』、『Tile Slim』のラインナップが用意されておりその中から自身にあった物を選択可能。
今回レビューするTileについて
今回レビューするTileはシリーズ中最高価格のハイエンドモデルで、AirTagとほぼ近い価格のTile Proである。
Tile Proの外観
まずは箱から。スマホアクセサリーによくありがちなデザイン。
まさかの開封方法は箱自体に切れ込みが入っているタイプ。箱菓子の容量でぺりぺり剥がすと開く。
開くとこんな感じ。紙パッケージのCDみたい。
まだこの時点では本体は見えない。
紙のようなものが挟まっていたので引っ張り出すと、説明書が出てきた。
切れ込みに差し込まれてる本体側の蓋を外すと本体が登場。
スポンジで囲われてるタイプは今時珍しい。
こちらが本体表面。Tileの文字はキラキラした加工がされている。
本体に穴が空いているため直接キーホルダーに取り付け可能。
Proの名は冠してはいるが、質感に特に高級感はない。
本体裏側には電池交換用の蓋と、謎のコード。
Tile Proのスペック
Tile Pro Tile Mate AirTag 電池種類 CR2032 CR1632 CR2032 通信距離(m) 120 60 10 防水性能 IP55 IP55 IP67 大きさ(mm)
(平置きした際の
縦×横×厚さ) 42×42×6.5 35×35×6.2 31.9×31.9×8 スピーカー ○ ○ ○ バッテリー持続時間(メーカー公称) 1年 1年 1年
Tile Proのデメリット
例の如く、Tileにも良いところと悪いところは存在していた。今回は先にデメリットから紹介する。
リセット不可能
びっくりだが、
Tile自体には公式でリセット(初期化)機能が搭載されていない。
そのため一度セットアップを済ませた後はどんな手を使っても絶対に再設定ができない。(私もこれにぶち当たったのでセットアップ方法を紹介できません…)
一応名前などの簡単な項目の変更と別のアカウントへ所有権の移行は可能。もし他人に譲る機会が来たらこちらの機能を使うことで譲渡可能。この仕様ちょーめんどくさいんですけど…
この仕様で特にネックになるのは売る時。中古量販店で売るとジャンク買取or買取拒否される可能性が高く、
フリマアプリで売るときは実際に書いての手元に届いてから引き継ぎのために追加でやりとりが発生する。
音がうるさい
セットアップ中のこと。いきなりTileから音が鳴った。(実はTileと書いてある部分が物理ボタンになっているのだがうっかりそこを押したらしい)
矩形波(いわゆるピコピコサウンド)と思われる音が結構な音量の大きさでよきせぬタイミングでなったのでびっくり。
もともと矩形波は主張の強い波形であるが、デフォルトで大音量で鳴るように設定されている。(太くて良い音ではあったが…)
人によっては不快感を感じるかもしれない。
Tile Proのメリット
さてここまでは、Tile Proの悪い一面を紹介してきたが、もちろん良い面も持ち合わせているのでそちらを紹介する。
優秀なサブスクリプションプラン
Tileシリーズには、『Tile Premium』という有料プランが存在する。(月額:360円、年額:3600円)
このプランに加入することで『スマートアラート』『共有無制限』『ロケーション履歴』『延長保証』が追加付与されるのだが、
特に
置き忘れを検知すると自動的に通知をしてくれる『スマートアラート』、
保証期間が1年から3年に延長される『延長保証』
はAirTagにもない非常に美味しい特典である。
スマホを選ばない
これもApple製品ではないため当たり前だが、ほぼ全てのスマホでTileと連携して使用することができる。(HUAWEIでも使用可能)
アプリでさえログインしておけば、複数台スマホを持ち合わせている時でも好きな方で追跡できる。 Tileの追跡は最後にログインしたスマホでのみ可能。
Siriショートカット対応
Tileは一応Siriショートカット機能に対応している。そのためiPhoneを使っていても声だけでTileを探すことができる。
さらにショートカットアプリを使うことで、定刻でTileを探すオートメーションを組むことができるため、忘れ物確認として使うことも可能。(なぜAirTagはできないのだろうか?)
AirTagと比較して
以下にAirTagとTileを比較した表をまとめた。
Tile Pro 項目 AirTag 第1印象 3510 値段 3800 1〜3年 保証 -- 42×42×6.5 サイズ感 31.9×31.9×8 △ 高級感 ○ ○ アクセサリーとしての見栄えの良さ ◎ 実用面 近くで聞くとうるさい 音声 離れると心許ない ○ 位置情報の精度 ○ ○ 音声探索距離 △ その他 △ セットアップのしやすさ ○ △ 使用方法のわかりやすさ ○ ○ 取り回しの良さ △ ○ 互換性 △ △ 売却、譲渡のしやすさ ○ ○ メンテナンスのしやすさ ○ 1年 バッテリー 1年 Tile Premium、Siriショートカット、すべての音声アシスタントに対応、キーホルダーホール その他付加価値 U1チップによる位置表示、HERMESエディション
Tileが向いている人
実際に使用してみて、Tileを使う方が向いていると思われる人は以下の通り、
- 無くすより忘れる方が多い
- Apple製品以外で使う、使うことがある
- 手厚い保証が受けたい
- 柔軟な使い方がしたい
AirTagが向いている人
一方、実際に使用してみてAirTagの方が良いと思われる人は以下の通り。
- 無くすと困るものにしようしたい、お守りとして
- より簡単に見つけられた方が嬉しい
- Appleが大好き
なんだよな人 - 最悪高級キーホルダーとして腐っても構わない
- 面倒は嫌いなんだよな人
まとめ
今回Tile Proを実際に購入してみてAirTagと比較してきたが、やはり一番手っ取り早いのは
自分で買って試してみること
だということを感じた。
しかし実際はそこまでガジェット探求にお金を使いたくないという声の方が多いことは知っている。
そんな方の手助けになれば良いなと思いながらこの記事を締め括る。