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【 激怒 】 AQUOS Sense4 レビュー。 もうAQUOS R6も心配…

導入

 2021年5月にシャープから発表されたAQUOS R6。

1インチカメラセンサーにファーウェイと提携していた老舗高級レンズメーカーの

イカ(Leica)と共同開発した1眼レンズを搭載した強強カメラに

Android用CPUで現最強のSnapdragon888

ディスプレイまでOLEDになってしまったスマホオタクでも垂涎の一品。

 しかし、シャープ製スマホといえば巷でソフトウェアが残念と言われているのが現状。

ということで今回は、実際にシャープ製スマホAQUOS Sense4』をレビューして実態を暴いていく。

AQUOS Sense4 とは

 AQUOS Sense4は2020年11月に発売されたコストカットコスパスマホであり、

約35000円という価格ながら

3眼カメラ、

超持続バッテリー、

おサイフケータイ

そこそこの性能のCPU、

SIMフリー版の販売有りというコスパの高さが売りとなっている。

 AQUOS Senseシリーズといえば、先代モデル達がスマホオタク界隈にて

産廃として名高いのだが、

同価格帯のライバル機には魅力は劣るものの

過去の汚名を払拭するかのような名スマホとして期待されているモデルである。(私が勝手に期待してるだけ…)

 というよりAQUOS R6と並んでシャープの本気度が伺えるスマホなのだ。

AQUOS Sense4をレビューした結論

 先に結論をいうと、AQUOS Sense4をレビューした結果、率直な感想は『非常に残念なスマホ』だった。

カタログスペック上ではミドルレンジ帯としてはほとんど非の打ち所がないまでにまとめられているのだが、

しかし実際使ってみるとボロが出てくる。

 なぜそう思ったのかをこれから説明していく。

AQUOS Sense4の外観

 背面。中央にブランドロゴ、下部にメーカーロゴが刻印されている。
前モデルから引き続きカメラモジュールから伸びるアンテナ線がチャームポイント…

 前面。今時のAndroidスマホとしてはベゼルが太い。

 右側面。※1 写真左からボリュームボタン、アシスタントボタン(何故いると思った…)、電源ボタンの順に配置されている。
 何故か電源ボタンだけカチカチ音がするタイプのスイッチ。

 左側面。 写真右側にあるのは爪で簡単に外せるタイプのSIMスロット兼マイクロSDカードスロット。

 下側面。 左からスピーカー、充電用のUSB Type C端子、マイク穴がある。

 上側面。 左から、イヤホンジャック、マイク穴がある。

 前面上部。申し訳程度にカメラ上にあるのが受話口、写真では分からないが右側には今時珍しい通知ランプ付き。
フロントカメラは水滴型にしてはやや主張が激しいノッチ部分に搭載されている。

 前面下部。あれば地味に使うホームボタンが搭載されている。
ホームボタンは物理ボタンではなく感圧式だが、検知精度は微妙…
 指紋センサーを兼任している。

 カメラモジュール。左上が望遠、左下が標準、右上が広角カメラで、右下にあるのがフラッシュライト、真ん中にはまさかのおサイフケータイ
フラッシュライトの明るさは本当に申し訳程度。お世辞にも明るいとはいえない。

 SIMトレイ。デュアルSIM対応だが、2枚目はマイクロSDと排他式。

AQUOS Sense4の速度

 他のブログや公式サイトでも取り上げられていることなため、詳細なスペック表はこのブログではあえて提示はしない。

あくまでも実際に使ってどんなものだったかを記録することに徹する。

 近年のAndroidスマホといえば高リフレッシュレートディスプレイが当たり前になってきていることを踏まえても、

操作アニメーションの体感速度は遅い。

 後述するが、もともとOS自体でノロノロ動くようになっているためせっかちな人にはきつい印象。

 処理能力的にも読み込み中に一瞬止まっているのが見て取れるため、ほぼ全てのゲームに向かない。

AQUOS Sense4のカメラ

 さてここからは、カメラ比較を行なっていく。噛ませ犬はiPhone 12 Pro Max、標準カメラのみ参考程度にミラーレス一眼であるGF10の写真も紹介する。

スマホの階級が違いすぎる点をしっかりと頭の片隅に入れてご覧ください。
※日本国内で割とよく選ばれる機種同士って意味ではこの比較は妥当なのかな…?

日中(標準カメラ)

AQUOS Sense4(以下AQUOS)
iPhone 12 Pro Max(以下iPhone
GF10

 AQUOSの方は空が白飛びしてしまっている。(以下AQUOSの日中写真全てで言えることだが…)

AQUOSの調整に関してはやや解像感が足りない印象はある。

(GF10のものは露出設定を間違えているため細部が白飛びしているが…)

日中(望遠カメラ)

AQUOS

iPhone

 AQUOSの写真には影になっている部分に拡大しなくても視認できるくらいノイズが目立つ。

色味もより暗いところがのっぺりとした印象を受ける。

日中(広角カメラ)

AQUOS

iPhone

 Sense4の写真では奥の建物内が完全に黒潰れしている。良くも悪くもコントラストは値段相応。

夜間(標準カメラ)

AQUOS

iPhone

GF10

 AQUOSの写真の夜空が明らかにノイズまみれで使い物にならない。(夜景非対応なので当たり前だが…)

色味が似通っているGF10の写真と比べてみると雲泥の差があるのがわかる。

 一方でiPhoneと比べてもゴースト、をうまいこと抑えられているところは評価点。

夜間(望遠カメラ)

AQUOS

iPhone

 AQUOSはもう完全にノイズまみれでぼんやりとしてしまっている。

iPhoneもノイズは目立つが、かろうじて地面の解像感は保てていることからも差は明らかである。

夜間(広角カメラ)

AQUOS

iPhone

 iPhoneはむしろ明るくしすぎているせいもあってどちらもノイズまみれに見える。

強いて違いを挙げるなら夜空のノイズの違いくらい。

夜間(標準カメラ、光源なし)

AQUOS

iPhone

 AQUOSの方は夜間撮影非対応なためもはや検証の必要性は感じられないが一応…

AQUOS Sense4 の良いところ

 まずは実際に使ってみて気が付いたいいところを2つ紹介する。

いかにも日本人が好きそうな機能

 AQUOS Sense4は基本的に日本向けに販売されているスマホであるため、

その機能もかなり日本人が好きそうな機能が揃っている。

 その中でも特に印象的だった機能を2つ下に挙げる。

エモパー

 まず初めに紹介するのが『エモパー』と呼ばれる機能である。

これはGalaxyシリーズに搭載されているBixbyという機能に近いもので、

天気予報やニュースなどを取り扱っている総合エンタメアプリだ。

 別にこれだけなら他メーカーのスマホにも搭載されていることがあるが、

位置情報を用いて周辺地域のイベント情報、

地上波テレビ情報、

今日はなんの日、星座占いといった

海外スマホしか使ったことのなかった私にはどれも新鮮な機能が揃っている。

 天気予報機能に関しては位置情報が少しいい加減だが…(=観測拠点が少ない)

お出かけ時も安心!『覗き見ブロック』

 日本人といえばやはり電車での移動が多いという話をよく聞く。

そこでどうしても気にしてしまうのが他の人の視線、

更にいえばスマホ画面の覗き見だろう。

 この機能をオンにすることで画面全体にうっすらと模様を表示することができ、

この状態で横から画面を覗こうとすると操作画面がほとんど視認できなくなり

模様だけが見えるようになる。

 模様は全4種類の中から好きなものを設定できる。

うっすらとパターンが見える

遅さを感じさせないアニメーション

 AQUOS Sense4に搭載されているCPUは Snapdragon720Gである。

これの性能はギリ快適操作とまではいかない程度なのだが、

AQUOS Sense4の動作アニメーションは妙にヌルッノロッと動くため

あまりアニメーションのカクツキを感じることがない。

 むしろ結果として操作が遅くなるため逆にストレスになることはあるが…

AQUOS Sense4 の悪いところ

 どんなものにも必ず弱点があると言っていい。

しかしAQUOS Sense4はその弱点が多くみられた印象があった。

いかに4つ例を上げていく。

設定項目が少ない

 シャープスマホに搭載されているカスタムOSは実際のところ

何もカスタムされていないAndroidOSとほとんど大差がない。

 そのため、Galaxyシリーズのような海外製スマホからの乗り換えだと

素のAndroidと同様に機能面での物足りなさを感じやすい。

野暮ったい、重い

 AQUOS Sense4は大容量バッテリーと低消費電力が売りのスマホ

つまりバッテリーを大量に搭載しているためサイズの割に重い。

 そして5.8インチという現代ではちょい小さい程度の画面サイズの割に

本体は意外と大きい。

 ほぼ同じディスプレイサイズのiPhone Xと並べてもデカくて重い。

特にホームボタン部分のベゼルの太さがちょうどiPhoneのノッチぐらいある為

野暮ったい印象を受ける。

iPhone Xとのサイズ比較。

ょうどノッチと同じ幅

バッテリーを大量に積んでいるため、サイズの割に重たい

iPhone Xと比較しても大差ない

テザリングバグ

 何を隠そう、私がAndroidスマホ(Google Pixel以外)を運用する最大の理由が

現状メイン回線になっているSoftbank系のデータSIMでのテザリングができるからだ。

 しかしAQUOS Sense4はテザリング中に

接続側で検出できなくなるバグが発生する。

 最初は接続側が検出できていないだけかと思っていたのだが、

AQUOS Sense4を再起動すると治る。つまり犯人はコイツである。

 バグる度にテザリングの再起動、端末の再起動、

更には頻繁に回線切れを起こすせいで接続側までバグって再起動を強いられる。

 もはやマルウェアです。

SIMのホットスワップ非対応

 AQUOS Sense4のSIMトレイは格安Androidにありがちな

マイクロSDスロット兼用タイプなのだが、

SIMスロットを引っこ抜くと強制的に電源がオフになる。

 そのくせSIMトレイはSIMピン無しでひっこぬける超便利仕様…

もう訳が分からない

補足:そこまでバッテリー持ちがいいわけでもない

 これに関しては私の使い方が少し特殊なことも原因になっているが、

公称1週間のバッテリー持ちという割に見かけ上のバッテリー消費は多い。

※あくまでも言ってるほど持たないという話で、他のスマホよりはよく持続してくれる。

 公称は鵜呑みにせずなんだかんだ1日1回はちゃんと充電してあげたほうがよさげ。

まとめ

 今回AQUOS Sense4をレビューしてきたが、

今日のシャープスマホは、ソフトウェアさえ強化されてくれれば優秀なのかな?という出来だった。

 強いてどんな人におすすめできるかというと、

  • 公私のいづれかの都合でとにかく国産以外信用できない、使いたくない人(もうシャープは台湾系の企業だけど…)
  • シャープスマホのファン

のどちらかに当てはまる人向けになるか…

 逆にそれ以外で選ぶ理由が全くないくらい、他国のメーカーが販売している同価格帯のスマホの方がレベルが高いという現状がある。


 今回のレビューでこれから発売されるAQUOS R6のことがつくづく心配になった。(期待しているだけに尚更…)